小沢健二が活動再開。嬉しすぎる。
僕は小沢健二が好きすぎる
まず大前提として、僕がオザケンが好きすぎる。
小沢健二の良さがわかるはずもない小学2年生の僕らに小沢健二の歌詞の深さを熱弁してきた当時の担任の先生と、今、語り合いたい。
— 細川貴英 #声に出して踏みたい韻 (@takahide_h) 2016, 1月 8
好きな要素を挙げ始めたらきりがない。韻以外の要素も好きだ。でもこれは韻についてのブログだから、ここでは韻という観点からのみ、オザケンの曲が心地良い理由を書きたい。
リズムに合わせて韻を踏む天才
ラッパー以外の日本人で、かつみんな知ってるような人で、韻という観点から天才だと思うのは、ミスチルの桜井さんと、オザケンの二人。異論は認めるけどこれを読んでからにしてほしい。
「強い気持ち・強い愛」という曲がある。数年前にでんぱ組がカバーしたことでも話題になった。(この曲は作曲は小沢健二ではないんだけど、作詞は小沢健二)
Stand up, ダンスをしたいのは誰?
というフレーズを4回繰り返すことから、この曲は始まる。サビの盛り上がりもいいんだけど、この部分のほうが印象に残ると言っても過言ではないと思う。
なぜこの言葉が、こんなに心地良いのか。ひらがなにしてみると、よくわかる。
すたんだっ、だんすをしたいのはだれ?
この部分は軽やかな四つ打ちのリズムが印象的だけど、ドラムが「たんたんっ、たーん、たーん、たん」という感じで打たれるのに合わせて実は、
すたんだっ、だんすをしたいのはだれ?
と、「た」or「だ」の文字が来るようになっている。
もう一度言います。軽やかなドラムの音「たんたんっ、たーん、たーん、たん」にかぶせて、「(す)た(ん)だっ、だーん(すをし)た(いのは)だ(れ)」。
ルーツはやっぱり英詞?
オザケンが「よし、こことここで母音を合わせて」っていちいち考えながら作っているかというと、たぶんそんなことはなくて聞こえがいいように作った結果たまたま母音が合ったんだろう
......とか言いたくなるところだけど、オザケンに関して言えば正直すごく意識しながら作り込んでると思う。「よし、こことここで母音を合わせて」っていちいち考えてると思う。
東大の文学部を卒業してるってのももちろんあるけど、フリッパーズギター時代から英語の曲もたくさん出してきて、やっぱり英語の歌では基本だけど当たり前のように韻は踏んできた。百戦錬磨。
フリッパーズギター時代の「THE CHIME WILL RING / やがて鐘は鳴る」の一節。
Flow my tears for my dignity
Say three cheers for nobility
Though we're all awake
It's only a grapefruite cake
Just the same
色を付けた単語が、同じ色同士で韻を踏んでいる。英語の歌で韻を踏むのは自然なこと。ただここまで徹底してやってるのは珍しい。
詳しくはこないだ書いたこの記事を読んでほしい。
名曲だって負けてはいない
この韻の踏み様は、その後の全盛期にも変わらない。誰もが知る名曲「ラブリー」の出だしは、
夢で見た彼女と会って FEEL ALRIGHT
誰かのちょっと待ってなんて知らない
ここまで読んで、はいはい、どうせ「ALRIGHT」と「知らない」の韻を解説するんでしょ?と思うかもしれないけど、違います。
もう少し注意深く見ると、
夢で見た彼女と会って FEEL ALRIGHT
誰かのちょっと待ってなんて知らない
というふうに、「かのじょとあって」と「かのちょっとまって」が韻を踏んでいる。(この二つのメロディーをずらしたのはなぜなのか本人に聞いてみたい)
数え始めたらきりがないオザケンの韻
もちろんさっきの「FEEL ALRIGHT」と「知らない」も踏んでいる。そしてこの曲は、この調子で各文の最後の母音が面白いように合ったまま最後までいく。
LIFE IS A SHOWTIME すぐに分かるのさ
君と僕とは 恋に落ちなくちゃ
細かいけどこんな感じ。これが偶然じゃくて意識的なものだということは、同じ部分の二番の歌詞も同じ場所で韻を踏んでいることで証明できる。
LIFE IS A SHOWTIME ベルが鳴るような
こんなスリルが 僕らを刺すのさ
こういったあたりも意識しながら最後まであらためて聴いてもらいたい。
他にも解説したい曲がいっぱいあるけどそれはまたそのうち。本当にたくさんある。
むしろ、曲中にラップが入ってる「今夜はブギーバック」が一番踏んでないんじゃないかってレベル。いやそれはさすがに言いすぎか。
まとめ
というわけで、小沢健二のこれからに期待が高まるばかり。
Twitterやってます。