押韻(韻を踏むこと)だけでなくダジャレや回文などの言葉遊びについても本の中で紹介したけど、最近、「段駄羅」という言葉遊びをzyooから教えてもらってこれが非常に興味深いので、紹介したい。
ちなみにzyooは、僕が所属するDA.歌詞屋というラップユニットのメンバーだ。
段駄羅とは
Wikipediaによると、
段駄羅 (だんだら)は石川県能登半島の輪島で、漆塗り職人の仕事場を中心に、かつて大流行した五七五の短詩型文芸で、言葉の二重構造を楽しむ言葉遊びのこと。形の上では俳句や川柳と同じく五七五であるが、中の七音が二つの異なる意味を持って、上の五音と下の五音につながる構造をしている。
ということなんだけど、百聞は一見にしかず。
たとえば、
また潜る あまいきすって 恋の味
という五七五において、真ん中の「あまいきすって」の部分は「海女、息吸って」と「甘いキスって」のダブルミーニングになっている。
そして、「また潜る」という上の句が「海女、息吸って」につながっていて、「甘いキスって」が下の句である「恋の味」につながっている。
もうひとつ、
さあ戦 かぶとおかぶり 高騰し
では、今度は「かぶとおかぶり」が「兜をかぶり」と「株十日ぶり」のダブルミーニングだ。
「さあ戦」が「兜をかぶり」につながって、「株十日ぶり」が「高騰し」につながる。
個人的には五七五って、音の数を合わせるだけじゃ拘束条件が少なすぎて何とでもなるあたりが好きじゃなくて、昔から宿題とかで作っていてもあんまり楽しくなかった(こういうことを言うと風情がないと言われるけど)。でも、これぐらいの拘束条件があると、かなり考えるのが楽しくなる。
と思って実際考えようとしてみると、意外と難しくて焦る。こんなことを仕事しながらやっていた漆塗り職人、まじリスペクト。
段駄羅ラップ
そして、この段駄羅という言葉遊びを僕に教えてくれたzyooは、なんとこれをラップにしてしまった。真ん中の七文字のダブルミーニングにとどまらず、上の句と下の句で韻を踏むということに挑戦している(にとどまらず、無駄な小ネタを盛り込んだ10分もあるクソ長い解説ビデオまで作ってしまった)。
いやー、やっぱり、日本語の言葉遊びはとても面白い。今後も言葉遊び職人、zyooの活躍に期待。
ちなみにそんなzyooと、この僕が一緒にラップをやっているユニット、DA.歌詞屋の最新曲はこちらです。こちらも是非。
まとめ
他にもあまり知られていない面白い言葉遊びがあったら、Twitterとかで教えてください。
noteではラーメンチャレンジやってます。